生命体エナジー浄化の会ブログ

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上級レベルのパーソナルトレーナーの到達点 その1

≪上級レベルのパーソナルトレーナーの到達点≫
その1
 
 あらかじめお断りしておかなくてはならないのはー――
 
ここで「上級レベル」としているのは、私個人の考え方であって、パーソナルトレーナー養成に関っている他の組織や他の方々の考え方や、一般的な概念とは異なるかもしれない、ということです。
 
「上級レベル」と定義してしまうと、「初級や中級レベルはどう定義するのか」となってしまいます。それに、その区別は誰が定義するのか―――など、様々な異論が噴出する可能性があります。
 
本質的に、パーソナルトレーナーは、本人のキャラクターやパーソナリティが大きく影響するので、本来的には他のレベルと比較すべきものではないかもしれないのです。
 
だから、ここで「上級レベルのパーソナルトレーナー」というのは、私が関わっている「日本ホリスティックコンディショニング協会」の公認資格である「上級ホリスティック・コンディショナー」に通じるものである―――とご理解いただいて、本コラムをお読みいただければ幸いです。
 
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パーソナルトレーナーはまず、キャラクターやパーソナリティといった個人的な資質は除いて、技量面でクライアントが「満足できる指導を行える」レベルになくてはならないということです。
 
そのためには

 ・クライアントの体軸を確保できる。
 ・エクササイズ実施時に、体軸を確保できるパワー・ポジションに導ける。

ということが前提となります。

このことは、パーソナル指導に関わらず、自分自身でのエクササイズ実施においても、基本となるものです。

体軸の確保ができないと―――

 ・エクササイズを、正常な状態で行なうことができない。それ故、運動効果・運動効率が低下しているので、十分なトレーニング効果を期待できない指導となってしまう。

 ・また運動後の回復能力を高めるためには、体軸が崩れて、いわゆる身体が歪んでいると、正常に身体の諸器官が機能しないので、不快な感じさえ残してしまうことになる。

 つまり、
 ・体軸を確保して、生体エネルギー循環を正常にして、最も身体パワーの発現能力が高いコンディションにすることによって、最適な運動機能を確保することが、

 ・エクササイズを行なううえでも、またスポーツ競技を行なううえでも、さらに言えば―――日常生活を最適に過ごすためにも、最も基本となるものなのです。

それ故に、

 ・エクササイズの実施時には、まずほとんどのクライアントの体軸は崩れているので、体軸を確保して、『パワー・ポジション』に導いてやれる能力が要求されるのです。

私自身の経験から言うと―――クライアントの体軸をしっかりと確保してエクササイズを行っているパーソナルトレーナーには、めったにお目にかかることはない、というのが正直なところです。

もちろん、クライアント本人は「体軸が確保された姿勢・状態」といったものは、鍛錬度の高いアスリートを除いては、ほとんど解らないのではないかと思われます。

一般的レベル(ここでは、あえてこのような表現をする)のパーソナルトレーナーであれば、

 ・体軸の確保ができるか否かのチェックが行えず―――体軸が確保できないが故に、通常の負荷がきつければ、「今日はあまり体調が良くない」と判断し、 楽に行えるようであれば、「体調が良い」「トレーニング効果が上がった」との、短絡的な判断をしてしまう。

 ・パワー・ポジションに導けないので、筋の抑制弱化した状態でエクササイズを行っていることが、判断できない。

 ・運動終了後は、過緊張した部位を、「ストレッチ」や「マッサージ」系で揉み解して、クライアントを気持ちよくさせることで「満足感」を引き出そうとする。

 ―――ということが、多いのではないかと思われます。

三者として、実際にパーソナル指導を行っている現場で観察すれば、

 ・身体が嫌がっている姿勢で エクササイズを行なっている。

 ・体軸が崩れた姿勢―――つまり、身体が歪んだ状態でエクササイズを行なっている。

 ・それ故、エクササイズ実施において、筋線維の発現能力が低く、運動効率が最適でない状態で行なっている。

というのは、直ぐに判ります。

だから、この状態でエクササイズを行っていると―――

 ・さらに身体の歪みが増して、体軸が崩れてしまう。

 ・体軸が崩れた状態でエクササイズするので、正常なキネマチックチェインが働かない。

 つまり―――マイナス筋連鎖・骨連鎖を引き起こすので、

 ・ターゲットとしている筋群を、効果的に鍛えられない。
 
 ・その状態でエクササイズを継続することで、他の運動動作(例えば、ランニング動作など)に、悪影響をもたらす可能性がある。

このことを、一例を挙げて説明します。

あるスプリンターのタイムが伸び悩んでいました。ある機関での動作分析や筋機能分析の結果は、特別に指摘されるところがなく、

 ● やや疲労気味であることから、オーバートレーニング症候群によるプラトー現象

として処理されていたといいます。

このアスリートがスプリントするところを見る機会がありました。

関係者は

 「彼には期待しているんですが、期待通りの走りができないのです・・・・」

と言っていました。

私は、
「左の大臀筋ハムストリングスと、それに関連するカーフ(キック力の主要筋)といった筋群が、走るという動作で、正常に機能していませんね。」

と、指摘しました。

このようなやりとりがあって、実際にそのアスリートをチェックすると、
 
 ・単一の筋群をチェックすると、すばらしい筋機能を示す。
 ・ところが、動作機能をチェックすると、マイナス筋連鎖・骨連鎖(マイナス・キネマチックチェイン)を引き起こしてしまい、主要筋となる左のキック力が低下してしまっている。
 ・また、大腰筋などにも大きなマイナス筋連鎖があって、正常に機能していないことが判明した。

では―――

 ・スプリント動作機能を大きく損ねている原因とは、何なのか?

そのアスリートは、スプリント時にやや頭部の位置が傾くことがある。これが

 機能的な非対称性

であれば、問題はない。

「機能的な非対称性」とは―――

 ・スプリント能力を高めるために、左右の姿勢や筋群などにアンバランスが生じていても、主体となる『スプリント動作時には最適に機能する』状態になるものを指します。

これは、

 スプリンターだけではなく、「アイスホッケーのアスリート」「カヌーのアスリート(特にカナディアン競技)」などで、幾度もアンバランスな状態のアスリートに遭遇しましたが、

それがその競技特有の動作に関るもので、実際の本競技でしっかりと体軸がとれて機能しているものであれば

その機能性を最大限に発揮させるために、それを伸ばしてやるほうがよい。

単一動作だけでチェックすることの多い、一般的な医科学的なアプローチでは、このことは十分に解析されえない。

ということになります。

このアスリートは、後頭骨下の右側筋群の異常が、

 ・左側の下肢にマイナス筋連鎖していた。
 ・それは同時に、環椎に関るマイナス骨連鎖を誘発していた。

この異常は、ホリスティック・コンディショニングに関っていると、頻繁に見出されるものです。

習熟したコンディショナーであれば、すぐに察知できるものと思われます。

これが、いわゆる『構造的な原因』となって、

 ・左下肢のキック能力及び股関節伸展能力の低下
 
 ・右下肢の股関節屈曲能力の低下

を生み出している―――と私なりの結論をくだしたのです。

実際に、

 ・その異常部位を正常化して動作を行なわせたところ、
  全ての動作は正常化した。

このことによって、

「構造的な問題」はある程度は解決されたように思われましたが、まだ「機能的な問題」は解決されていないのです。

つまり
 ● どうして、右側の後頭骨下筋群や環椎の歪みがもたらされてしまったのか?

という 機能的な原因が解明されていないことになります。

 機能的な原因は、結局のところ意外な誘発物であったのですが、これは指導現場における一例です。

このような アスリートのコンディショニングを担当する立場のコンディショナーであれば、

容量を越えましたので、つづきます。