≪ 2017年の展望 つづき ≫
容量を超えたので、その「つづき」です。
今回もマスコミの誘導が行われました。ヒラリーを支持するマスコミは100近くもあったのに、トランプ氏を支持したのは2社だけでした。
実際の演説会場では、ニューヨークやサンフランシスコ、ロス、など移民の多い大都市では、クリントンの演説会場では有名タレントを客寄せパンダに仕立てて人集め。
しかし、大都市以外や他の州、多くの田舎の州では、クリントンはの演説会場は寂しいものだったようです。
マスコミのカメラは、ヒラリーの周りの人だかりを狙って人気を装うが、周囲はガラガラ。それに対しトランプ氏陣営はどこも満杯だったといいます。
あらゆる場面でヒラリーが勝利するように誘導しようという試みがマスコミに見られましたが、それでも覆せないほど。
ただし、それを表に出すのは憚れるような社会の空気がアメリカにはあります。
特に民主党には、自由や平等、差別撤廃などポリティカル・コレクトネスという社会の建前ともいうべき理想の標語があって、それにを支持しないと良い人に見られないというのがあります。
トランプ氏のように正直な本音を言うことはとても憚られます。たとえグローバル化のテーマは実際の現実社会では無理がある、矛盾している、自分たちの首を絞めることになる、偽善だと思っていても公言できません。
移民を制限しようなどと言うとあなたには愛がない差別主義者だなどと非難されるからです。
その気持ちを代弁してくれたのが、トランプ氏だったようです。しかし、考えてみれば国境を守って不法移民を取り締まるなどと言うことは一つの国として当然のことです。
日本は、たまたま海に守られているので考えてもみませんが、たくさんの中国人が神戸に住んでいて、街の境界を越えて芦屋に大挙して入ってきたら大混乱になります。
本音を言えなくてフラストレーションを抱えていた隠れトランプのような民衆は予想外に多く、マスコミは世論調査のインタビューでそれらを把握しきれなかったということ、それらをヒラリー側に誘導しきれなかったということでしょう。
前に述べたように1%の金と力を持った人達を裏切れば大統領でさえとんでもない目にあいます。
思い切った事をするには、暗殺さえ覚悟しなけれなりません。過去の歴史には彼らの意図に反するようなことをしたため、命を落としてしまう羽目になった気の毒な大統領もいました。弾丸を打ち込まれても幸い亡くならなかった方もいましたが。
これまでの大統領の中で、トランプ氏は一人異色の人です。経済的には1%の富裕層に属しますが、彼らとは完全に袂を分かちます。それゆえ、1%の人たちや政界では主流ではない、異端だと呼ばれ相手にされていませんでした。
ところが、今回は想定外のことが起こったのです。トランプ氏は大富豪でいて、彼らとは考え方が違います。
折あらば、国でさえも訴えて金を得ようとします。その彼らにとってアメリカはそれらの国々の中でも、もっとも利用価値が高い国、いや、彼らにとって一番利益率の高い投資会社くらいにしか思ってないかもしれません。
彼は、ウォール・ストリート(1%のグローバリストの人々)からの献金は一切断ると宣告しました。
彼は、自分に自信があり、実力も実績も金もあるので、いかなる他人にも金にも卑屈になることなく、遠慮せずに自分の思っていることがそのまま言える立場にある珍しい人です。
ー方、オバマ氏は、演説ではチェンジチェンジ、改革改革などと大きなことを言っていましたが、残念ながら、任期の間にはまともなことは何一つできませんでした。
フィリピンの大統領にあれはバカだ地獄に落ちろと罵られても仕方がないのかもしれません。
イギリスの国民投票を受けて、フランス、イタリヤ、スペイン、ギリシア、など南ヨーロッパ、の保守派の躍進。オランダ、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンなど北欧でも。フィリピンなど東南アジアでも動きがみられます。
これまでは、ロシアが、反グローバリズムの筆頭としてグローバルの世界からつまはじき悪役にされていましたが、これからは、それらの国々と反グローバリズムで民族主義ナショナリズムの国々としてつながりを持ち、世界が変わっていく可能性が考えられます。
これまで自国の国益や同人種、同地域の繁栄を考えるナショナリストは、パナマやイラク、リビア、ベネズエラなどのように、グローバリズムから気狂い、侵略者、テロリスト、反米主義者などと一方的に悪者にされ徹底的に攻撃されましたが、これからは世界の人たちの視点も変わってくるかもしれません。
なぜなら一つには、境界を取り払うこと、あらゆる規制を撤廃することが経済活動に都合が良いということがあります。
しかしむしろもっと根底にあると思われるものは、国家や国境、民族、文化、宗教が存在したことがグローバリズム提唱者やその祖先たちにかつて迫害を与え、苦しめてきたという歴史があるからではないかと考えられます。
1%の人たちを構成する多数派が、ユダヤ系だということです。その観点からこの問題は、ユダヤ系国際金融資本勢力の人種的コンプレックスが生み出した世界の民族主義に対する挑戦と解釈することも可能になり、その観点からこれからの世界の動きを捉えていくと理解しやすくなるのではないかと思われます。
これからの世界の動向を見る上で興味深いのは、トランプ氏という人間は、それら大富豪達の利権に左右されず、自分で考え自分で決断し実行できるこれまでにない稀に見る珍しい大統領だということです。
2017年には、世界で民族主義の風潮が強まっている中、ヨーロッパ各国で選挙があります。
世界は、今年から大きく方向転換していくかもしれません。未知数としては、娘のイバンカさんがユダヤ人と結婚し、彼女自らもユダヤ教に改宗したせいもあるかもしれませんが、トランプ氏が1%の人たちとは別のルートで、ネタニヤフ首相など一部のユダヤ人と親交があるようなのです。
それが 今後がどのように展開するのか。不安材料そしてはトランプ氏の暗殺かもしれません。
以上、わたしが知る情報範囲で考えをまとめてみましたが、現状を見るのに当たっては多少は参考になるかもしれません。
以前にも少しお話しした内容も含め独断と偏見でダラダラと書いてしまいました。異なる意見もあると思います。機会がありましたら、意見をお聞かせください。
以上、転載ここまで。
参考となさってください。
2017年2月6日記