生命体エナジー浄化の会ブログ

「生命体エナジー浄化の会」というホームページのブログです。

吉見正美氏の特別寄稿 1

《 吉見正美氏の特別寄稿 1 》
 
 今回から連続して、吉見正美氏からのご厚意により、慶応大学ボディビルディングクラブOB会関係のレポートで掲載された文を、当ブログで紹介いたします。
 
吉見氏は、慶應義塾大学の在学中に、「ミスター学生」の全日本大学ボディビルディングのチャンピオンとなっています。
 
私が国立競技場の職員で、トレーニングセンターに在籍していた20代の頃に、そのトレセンの会員で、日々トレーニングに汗を流していました。
 
このトレセンで、私は 早大名誉教授、元吉備国際大学学部長であった恩師窪田登先生などと出会ったのです。
 
その数多い出会いの中で、吉見氏がいたのです。
 
彼が「ミスター学生」のタイトルを獲ったのをきっかけに、そのトレーニング内容などをレポートした記事を、私は3回に分けて月刊誌「ボディビルディング」に掲載しました。
 
それ以降、私はその月刊誌に丸6年間も連載を続けることになったのです。
また、連載終了後も、ときどき記事を掲載していたのです。
 
このように 私の文筆に関わることになるきっかけが、吉見氏でした。
 
慶応義塾大学卒業後渡米。パーマーカイロプラクティック大学を経て、ロスアンゼルスカイロプラクティック大学を卒業して、ロスアンゼルスダウンタウンリトル東京)でスポーツ整体カイロプラクティックを開業していました。
 
その吉見氏には、多くのボディビルディングの関係者などが、彼の元を訪れていたのは、様々な方から聞き及んでいました。
 
「一度は彼のところに行かなくては・・・・」
と思いながら、ついにその機会はありませんでした(私の配偶者は、リトル東京に行って、吉見氏に会っています)。
 
そんな吉見氏が、日本に戻って来て、現在は麻布十番で「カイロプラクティック」のオフィス(道場)を開いています。
イメージ 1

まだ「カイロプラクティック」という言葉が 日本で浸透していない頃に、彼は私の背骨を触って、「ここには昔の@@が残っている」「このときこんな状態であった・・・・」などと、
 
次から次へと指摘されて、驚かされたのです。
「そんなことまで解るんだ・・・」
 
このことが、私が「カイロプラクティック」に関わることになる、今振り返ると 遠因となっています。
 
こんなこともありました。
 
ある時、窪田教授と吉見氏と街を歩いているときに、窪田先生が「人に頸を治してやると言われて、やってもらったところ、それ以来、頸がおかしい・・・」
 
このように言われました。そこで吉見氏は、歩きながら首を触診して
「ちょっと待ってください・・・」いうと、立ったまま首をアジャストしていました。
 
いとも簡単に治してしまうのをみて、その当時は驚いたことがありました。
 
さて、吉見氏のレポートは長期間に渡って続けられたようですが、ここでは一般の読者に向けて書かれているものを 掲載いたします。
 
慶応大OB関係の会誌で、吉見氏の記事について編集者は
ここで終了してしまっては、せっかく蓄積してきた 彼の知見が、高齢化の渦中にある 慶応大OB 仲間のこれからの人生に生かされることはないと思いました。
 
そこで彼に対して、「これからさらに厳しい日々を迎えることになる私たちは、どんなところに気をつけたらいいのか?」、そして、「現実に腰痛やひざ痛に襲われたら、どのような対応をしていいのか?」等々について、
 
われわれでも理解できるように、基礎から教えていただけないかと要請をいたしました。
 
私の考えを知った吉見さんは、改めて、高齢者の体のこと、運動することの意味、筋トレの重要性、新しい治療法など、私たちにとって実に有益な“小論文”を書いていただきました」
 
以下は、吉見氏の投稿記事です。
 
■老化とはどんなことか
 
さて、慶應義塾大学の学生時代、若いエネルギーをトレーニングにぶつけ、かつては肉体美を誇った慶応大OBのわたし達も、今やかなり高齢化しています。
 
もっとも若い世代でも立派な中年。からだも若い時とは違い、自覚的にも他覚的にも変化してくるものです。 もちろん健康やからだ、トレーニングに対する態度も若い時とは異なったそれなりの対応が望まれます。
 
他覚症状は他人にまかせるとして、自覚症状としては、
「昔と違ってあまりパンプアップを感じることができなくなった」、
 
「回数はできるが、重い重量が持てなくなった」、「脂肪がつき易くなって、運動をしてもなかなか落ちない」、「記録が伸びなくなった」、「筋肉がつりやすい」 「肩や膝などの関節や節々が痛い」などなど、
 
若い時とは勝手が違ってきます。トレーニングの効能に関しても、筋肉や骨格、関節などの運動を作り出すからだのパーツが若い時のようにはうまく運動に反応して働いてくれません。
 
レーニングをしても、以前より効果出なくなり、効果を出そうとして頑張ると節々が痛くなる、などということがあります。
 
それは、主として、これらの構造を作り維持するのに不可欠なホルモンの分泌が、年齢とともに減少するからです。
 
からだの中で、同化のプロセスより異化のプロセスが勝るようになる、いわゆる“老化”が進行するということが大きな要因です。
 
成長ホルモンや男性ホルモンのテストステロン、女性ホルモンのエストロゲンプロゲステロンなどの減少が最大要因です。
 
これらのホルモンは骨の成長や骨密度、筋肉の維持や増強、脂肪の燃焼に重要なものですが、20 歳前後をピークに分泌量が減り始め、
 
40 歳以降はさらに著しく減少するので高齢化とともに、それら骨や筋肉の組織は、強化したり維持するのは難しくなり、脂肪がつくと落ちにくくなります。
 
 ホルモンの分泌が多い成長期はトレーニングに対して骨も筋肉も鋭く反応し成長して強くなります。
 
骨の成長と強度の増強にはまた、骨端にたいする圧力の刺激も大切です。したがって、骨の健康や成長には運動やスポーツが役に立ちます。
 
骨に対して圧力がかかると、骨はその強度を増そうとして骨の基質にミネラルをたくさん沈着させて強くします。
 
したがって、からだに圧力をかける運動ほど骨を強くします。また、長骨の骨端への圧力は、成長点の細胞分裂の活動を活発にして骨の成長をうながします。
 
スポーツ選手の中では、重量挙げの選手が最も骨密度が高く、水泳の選手が一番骨密度が低かったという報告があります。
 
したがって、American College of Sports Medicine では、骨の健康も含めてトータルの健康を達成するには、エアロビックの運動だけではなくウェイトトレーニングも併用するよう勧めています。
 
成長期を過ぎ年齢を重ねるにつれ、トレーニングに対する効果は減少します。男性は特に40 歳を過ぎた頃から成長ホルモンもテストステロンも著しく減少し始めるので、筋肉の量や強度を維持するのが難しくなります。
 
ミスターオリンピアやユニバースなどの大会でも、ほとんどの選手が39歳で申し合わせたように年齢無差別のオーバーオールの大会からは引退し、
 
あとは年齢クラス別のある大会に転向するのを見ても、実体験からもそうなるのだろうということがわかります。
 
女性の場合、閉経期を迎えると女性ホルモンの生産をしなくなるので、ミネラルを骨につなぎとめておくことが難しくなり骨粗鬆症から骨折などを起こし易くなります。
 
福沢諭吉は、まずは、獣のようなからだをつくって、それから勉強をしなさいと言ったものだ」と体育実技の中で講師が言っていたのを思い出します。
 
その真偽は確かめたことはありませんが、学生時代に、わたしたち慶応大OB会のメンバーが、他の学生と比べて賢明だったことは、
 
これらのホルモンの分泌が一番さかんな青春期という成長最盛期に、トレーニングに身を投じる機会を得たという点です。
 
なぜなら、特に、骨格や関節は成長のピークの時の密度や強度を頂点として、あとは退化、老化の一途をたどることが知られているからです。
 
骨と同様、一般に全ての組織や臓器には同様のことが言えます。成長が終わるとともに退化や老化がはじまり、あたかも富士山を一旦登りつめたあと、その先は下るように衰えて行きます。
 
しかし、わたしたちは若い時にハードなトレーニングをしていたおかげでアルプスやエベレストクラスまでの登頂を達成しました。
 
衰えることは避けられませんが、山を駆け下りる代わりに、ゆっくり下ることは可能です。
 
■運動の意義と筋肉の再生
 
それを左右するのは運動です。
 
急激 に衰えないようにするためには、運動やトレーニングを定期的に行うことが大切になります。
 
運動をしない人、やめてしまった人は、急な坂をころげ落ちるように衰え、老化の一途をたどります。
 
普段、運動することもなく、会社も座り仕事の 35 歳の男性会社員のグループ と、運動を定期的に励行し続けて60 歳になった男性のグループを比較調査したデータがアメリカにあります。
 
それによると、血液検査や健康診断、体力テストをした結果、すべての項目に わたって運動を定期的に励行していた60 歳のグループのほうが、運動をしないインアクティブな 35 歳のグループに優っていたということです。
 
運動は年齢を問わず大切です。運動をすれば成長ホルモンの分泌を促進させる効果があるからです。
 
これは、どんな年齢でも共通しています。もちろん、若い頃は誰でも成長ホルモンの分泌は盛んですが、運動をしない人より運動をする人のほうがさらに成長ホルモンの分泌が促進されます。
 
運動をしない子供よりも運動をする子供のほうが、身長も伸び体位も向上します。われわれのように学生時代に運動をするとにより立派なからだができあがるのです。
 
全ての組織、器官や臓器は成長のピークを迎えたあとは衰えると言いましたが、筋肉だけは例外です。
 
アメリカで 90歳以上の高齢者たちを対象にしたリサーチによると、筋肉は死 ぬまで何歳になろうともトレーニングをして鍛えれば、いつでも回復させたり、増強させることすらできるということがわかっています。
 
また、一旦、筋肉を鍛えてある程度の大きさや強さを達成していると、しばらく休んで衰えても、またトレーニングをすれば以前のレベルまでの回復は比較 的簡単なので、
 
慶応大ボディビルディングクラブの時代に鍛えた経験があるわたしたちは、高齢になったいまこそかつてハードトレーニングをした体験が報われるということになります。
 
大事なことは、歳をとったら、若い者に勝とうとか、記録を伸ばそうとか無理はしないこと。
 
かといって、運動をしないと、山を駆け降りるようにからだは衰え老化がはやまります。骨も関節も筋肉もからだを動かすための装置です。
 
使わなければ、からだはそれらの装置がもう不要になったのだと理解し退化が早まります。
 
働きが悪くなり、弱体化し、錆びついて動きが悪くなることすらあります。骨や関節、筋肉などの動くための装置をいつまでも強く健康で働くように維持するためには、
 
からだをまめに動かすこと。定期的に適度に運動をさせることです。そして、無理をして壊さないようにすることです。
 
無理をして壊してしまったら、運動さえできなくなってしまいます。元も子もありません。
 
思い出してください。ボディビルやからだづくりには、トレーニング、栄養、休息、でしたね。トレーニングや運動の原則はお分かりになったかと思います。
 
休息も問題はないでしょう。あとは、どのような栄養に気をつけたらよいかです。
 
ここで容量がオーバーしましたので、次号に「つづき」ます。

                              2017年8月10日記