生命体エナジー浄化の会ブログ

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吉見正美氏の特別寄稿 2 つづき

《 吉見正美氏の特別寄稿 2つづき 
 
 容量がオーバーしましたので、以下「つづき」です。
 

 ここではそれについて少し述べてみたいと思います。「腰の痛み」というひとつのテーマだけでも詳しく話すと何時間にもなってしまうので、ここでは筋骨格系の障害や痛みについての概略と一般的な対策についてお話ししようと思います。

 
若い頃は、不慮の事故で怪我をしたり、無理なエクササイズやトレーニングをすることでからだを痛めます。
 

これらによって、からだの運動を作り出す構造を担っているパーツである骨や関節、筋肉や筋膜、骨、関節、腱、靭帯、軟骨、 関節包などにダメージが加わり、その 結果炎症(発赤、発熱、疼痛、機能失調)を引き起こすからです。

 

ダメージが大きく深刻でなければ、ゆっくり安静にしていれば、そのうち自然治癒力によって炎症は治まってダメージは修復され、からだはもとの状態に回復します。

 
骨が折れたり、筋肉や腱、靭帯を断裂したような場合は、自分の自然治癒力では間に合いません。
 

専門の医療機関の手助けが必要になります。無理な運動や間違った運動、事故による怪我で痛みや障害を起こすことは よく分かります。

 
ところが、歳をとると、特に怪我をしたりエクササイズやトレーニングをしたわけでもないのに、痛みが出たり、炎症を起こしたり、組織にダメージが発生して変形が起こったり、
 

不都合な事態が起こるようになります。動きや運動を作りだすからだのパー ツに痛みや炎症、障害が起きる原因は、 ダメージを与えるファクターと回復させるファクターのバランスが崩れることから生じます。

 
そして、それらの組織を支えたり、維持したり、回復する能力を越えた物理的にダメージを与える力が過剰に働くことによって起こります。
 

急激な過剰な力が短時間にかかった場合などが典型です。 短時間に大きな力がかからなくとも、長時間繰り返すことでも起こります。

 

いわゆる使いすぎです。これら破壊しようとする力またはダメージに対して、からだは治癒力を発揮します。

 

若い時のように、ダメージ(破壊、異化作用)よりも治癒力(修復、同化作用)が勝っていれば問題はおきません。

 

しかし、反対に治癒力よりもダメージのほうが大きく勝っていると、痛みを発症したり、障害をおこします。

 

前にも述べたように、若いうちは代謝もよく、成長ホルモンやアナボリック・ステロイドなどの同化ホルモンがたくさん分泌されるので、同化回復力は絶大です。

 

 成長ホルモンのターゲットは骨や筋肉、脂肪です。そのおかげで、背が伸び、骨格が成長し、筋肉がつき強くなります。

 

脂肪の燃焼を促進させるので、子供の頃は食欲旺盛にもかかわらず太らないのもそのためです。

 

思春期の男子の体内ではアナボリック・ステロイドの代表格であるテストステロンがたくさん生産分泌され、女性とは違った筋肉の発達した筋骨質の体型になります。

 

しかし、年齢とともにこれらのホルモンは減少し、同化回復力は衰えます。回復力が衰えているところにからだの特定の部分に無理をかけると、異化 分解作用のほうが強く働くようになります。

 

その結果、痛みや不調の症状が出てくるのです。

 

それを防ぐには、からだの特定の部分に以上に無理な力がかからないように体の歪みやアンバランスが起きないようにすること、また、歳をとっても治癒力や回復力をできるだけ失わないようにすることが求められます。

 

からだの衰えや老化は、死と同様、避けることができないものです。しかし、 急激な退化や老化を避け、そのプロセスにブレーキをかけてできるだけゆっく り進行させるように工夫することはできます。

 

その決め手は、適切な運動を定期的にすることです。

 
■適切な運動を定期的に! 
 
運動は、その人の体力のレベルによって処方しなければなりませんが、
 

要領としては:不足にならない程度に、定期的に、適切な強度と時間をかけて、全く楽に感じる程度ではなくややしんどいくらいの強度で、やりすぎて壊さないように、というのが原則です。

 
もし、運動で傷めてしまったらまずは、運動をやめて安静にすること。患部を氷で冷やすこと。
 

歳をとると回復には時間がかかりますが、軽度のダメージはこれだけでもよくなります。

 

クスリを使いたければアスピリン系かイブプロフェン系(同じ容量で数倍効く)が効果的です。

 

アセトアミノフェン系は痛みには効きますが、炎症には効果がありません。数日経って慢性的になってきたら、温めるのに変えると良いでしょう。

 
四肢の場合、運動としては:関節の場合、患部にウェイトなどの抵抗をかけない曲げ伸ばし運動をゆっくり行うことです。
 

バーベルやダンベルに慣れている人にとっては、そんなので効果があるものかと思いますが、意外に効果があるものです。ためしてください。

 
ゆっくり10 回を 23 セット行います。
 

次は抵抗運動です。抵抗運動と言ってもバーベルやダンベルのウェイトの負荷ではありません。他の人に抵抗する力をかけてもらう運動法ですので、パートナーが必要になります。

 
まずは、痛みのある関節や筋肉の動きを調べてみます。動かして痛む方向を探します。
 
つぎに、一番痛い方向から痛くない方向を探しながら腕や足を動かして行き関節の動きを最大に使って終わりまで動かして行きます。
 
方向がわかったら、本番です。痛い方向から痛くない方向に向かって動かすと同時にパートナーにお願いして、自分が動かしている反対方向に自分よりもやや弱めに抵抗の力をかけてもらいます。
 
このとき、息を吐きながら動作を行います。可動範囲の80%ほど行ったところで最後の息を吐くと同時に相手に力を抜いてもらって終点まで一気に動かして行きます。
 
これをやはり 10 回、2 3 セットずつ試みてください。 
 
一般に不慮の事故や運動、あるいは使いすぎで傷めたのでなければ、老化現象が関係していることが考えられます。
 
その場合、治療に時間がかかることがしばしばです。
 
例えば、50 肩の場合、 主な要因は老化現象です。それに循環不良が重なったものですので、治癒にも長くかかるのが普通です。
 
軽いケースで 12ヶ月。長いものになると数年がかりになるケースもあります。したがって、50 肩の場合、治療しました。治りました。というようなドラマチックな展開になることはまれです。
 

地道に上記の運動療法をすることが肝要です。

 
放って置いても痛みだけは時間がくれば治りますが、痛いからと言って動かさずにいると、痛みが取れたにもかかわらず、肩関節が動かないままになってしまうので、
 

痛くとも地道に運動を続けることが必要です。

 

両肩同時に発症することは稀で、右が終わったら左、左が終わったら右というように、片方ずつやってきます。

 

予防としては適度な運動を怠らないこと。しかし、運動をしたあと、肩を下にして寝たりすると悪化させるので気をつけてください。

 

それでも良くならない時は、医療機関に相談するのがよいかもしれません。まずは、非ステロイド系の抗炎症剤を処方してくれると思います。

 
ここで言うステロイドというのは、アスリートがドーピングにつかうアナボリック・ステロイドではありません。
 
副腎皮質ホルモンのコーティゾンやプレドニゾロンなどのグルココルチコイドの抗炎症剤です。
 

抗炎症剤 の中では、副腎皮質ステロイドが一番効果がありますが、副作用も大きいので使用は限定的にとどめて多用は避けた方が良いでしょう。

 

副腎皮質ステロイドの多用は、からだの異化作用を促進させるため、組織が弱体化したり、骨組織からカルシウムを奪うため骨が弱くなったりして高カルシウム血症になります。

 

長期に大量投与した場合、骨折などひどい副作用を引き起こすことがあります。

 

ここで言う副腎皮質ステロイドは、アナボリック・ステロイドとはステロイドという名前は同じですが作用は逆で、アナボリック・ステロイドが同化ホルモンであるのに対して、副腎皮質ステロイドは、超高性能抗炎症剤ですが異化作用をももたらします。

 
紛らわしいのですが、ステロイドというのは有機化学でいう17個のコレストロ ールリングと呼ばれる炭素リングの基本構造をもった物質の総称です。
 
枝葉の構造の違いによって効果が随分違ってきます。
 

この仲間には、コレストロール、男性ホルモンのテストステロンやアスリートが筋肉増強に使うアナボリック・ステロイド剤各種、女性ホルモンのエストロゲンプロゲステロン、そして、抗炎症剤として多用される副腎皮質ホルモンなどがあります。

 
                       つづく
 
                   2017年8月17日記