《 世界に類のない水を求めて 》
「パワースポット探索の会」で、次にどこに行こうかと話し合っているときに、アジャリンコが執拗に推していたのが、「大江山」です。
よさそうなので、「いいのではないか」となって、そこに決まると、そのそばには知る人ぞ知る著名な「日室が嶽」があります。
ここは「禁足の霊山」で、勝手に踏み込むことが禁じられています。
ですが、日に日に「行かねば!」との思いが強くなって、「大江山」よりも、「日室が嶽」に焦点が合わさって、計画が練られていきました。
といっても、私はすべてお任せで、「ここはどうですか?」と尋ねられると、「いいんじゃない・・・」と返答する程度なのです。
私にとっては、「大江山」よりも、「日室が嶽」であって、さらには世界に類をみない超神聖な「水」の採取が、今回の目的でもあったのです。
順を追って、目的達成までの経緯を綴ります。
2019年10月6日京都駅から福知山駅に到着して、レンタカーに乗り込みました。
まず、大江山を目指します。
大江山とは―――
京都府にある丹後天橋立大江山国定公園に指定されています。
「新・花の百名山」にも選定されています。
また、酒呑童子の「鬼退治伝説」で知られています。
鬼退治には、大江山には3つの伝説があります。
一つ目は、『古事記』に記された、崇神天皇の弟の日子坐王が、土蜘蛛陸耳御笠(くぐみみのみかさ)を退治したという話です。
二つめは、聖徳太子の弟の麻呂子親王(当麻皇子)が英胡、軽足、土熊を討ったという話です。
3つ目が、最も有名な妖怪とされる酒呑童子の鬼退治の伝説です。
平安京の繁栄は 一握りの貴族の繁栄であり、庶民の暮らしは貧しく、その中で抵抗した人々の象徴が「鬼」の酒呑童子です。
つまり、フィクションです。
酒呑童子は、南北朝時代(14世紀)頃までに、多くの物語が作られ、絵巻に描かれ、能の題材となり、民衆に語り伝えられていきました。
酒呑童子の語りの中に、「比叡山を先祖代々の所領としていたが、最澄(伝教大師)に追い出され、大江山にやってきた」とあります。
酒呑童子は、山の神の化身とも考えられるわけですが、酒呑童子は仏教によって、元もと棲んでいた山を追われたことになります。
それは山の神が仏教に制圧されていく過程であり、酒呑童子を迎えてくれる山は、仏教化されていない山―もっと古い時代から鬼のすんだ山―土着の神々が支配する山である大江山となったといわれています。
酒呑童子物語には、源氏を標榜した足利将軍家の意向をうけた源頼光たちが、鬼の仲間だといって近づき、毒酒をのませて自由を奪い、酒呑童子一党を殺したという鬼退治の物語です。
酒呑童子は都の人々にとっては悪者であり、仏教や陰陽道などの信仰にとっても敵であり、妖怪でありましたが、
退治される側の酒呑童子にとってみれば、自分たちが昔からすんでいた土地を奪った武将や陰陽師たち、その中心にいる帝こそが極悪人であったことになります。
大江山は、「天狗界」系の山として知られています。
以前のブログにも載せましたが、このようなことがありました。
レンタカー2台で、大江山に向かって山道を登っていくと、突然皇子が
「誰かに・・・見られている!」
と言い出しました。
確かに・・・見られている反応がありました。
どうやら・・・天狗のようです。
大江山に関わる天狗界系の眷属のように思われました。
皇子は「特に危害を加えるような反応はない」と言いましたが、そのように思えました。
歓迎はしていませんが、嫌がってもいないようで、ジーっと我々の動向を見守っているように思われました。
後で気づいたのは―――
このとき、クルマには皇子と私、それにアジャリンコとカネゴンが同乗していました。
カネゴンは、四国の霊峰石鎚山に登った時に、頂上の「女人結界」の影響を受けることもなく、快適な足取りでした。
それは、カネゴンの過去生で、役行者の従者をしていた反応があって、過去生で修験道系、天狗界系に関わっていた可能性がありました。
アジャリンコもまた、修験道系、天狗界系に関わっていた過去生がありそうで、二人は 過去生で親子であり、兄弟であり、様々な場面で影響し合う関係なのです。
大江山には、修験道に関わる遺蹟も残っていて、修験道系に関わる「山」でもあります。
その過去生の縁から、大江山の天狗界系の眷属が、その二人を見守っていたようなのです。
確かに二人とも、大江山には過去生の因縁があって、大江山と「霊線」がつながります。
アジャリンコが大江山に執着したのは、このような過去生の因縁があったからかもしれません。
駐車場に「鬼獄稲荷神社園地」とあります。
鬼獄不動尊に誘われて、この途を登りました。
このような途を進みます。
ですが―――
このように、何の変哲もないところでした。
「鬼獄稲荷神社」です。
良好な波動は、一切ありません。
ここは8合目付近で、山頂まで1.2キロです。
ただ・・・・この近くの展望台から―――
中心に見えるピラミッド状の山が、今回の大きな目的の「日室が嶽」です。
禁足の地ですが、確かにもの凄いエナジー波動を感じます。
大江山よりも、この「日室が嶽」に私は目を奪われていました。
小雨がけぶる中を、登山口から登って行きました。
雨も止んで、良好な波動を感じる斜面を登ってきます。
千丈ケ嶽832Mが、大江山連峰の山頂です。
今回の参加者です。
私を含めて計10人です。
お約束通り、アジャリンコとカネゴンが、修験道系、天狗会系の祝福を受けるはずだからということで、ハグをしました。
しかし、体軸はOKですが、これといった特別な反応は見られませんでした。
独身のアジャリンコが、人妻のカネゴンとハグをして、ちょっぴり照れていました。
山頂では何も変化がないので、もうひとつ、この先に峰があるので、そこを目指すことになりました。
再び下って、登ります。
視界は、曇っていますが良好です。
次の峰である「鳩が峰山頂」が見えてきました。
「鳩が峰山頂」745Mです。
ここの山頂も眺望は良好です。
二人は、再びハグをしました。
しかし―――
体軸は良好ですが、特にこれといった反応は示しませんでした。
二人とも、背後の「大江山山頂」と霊線が繋がっています。
これを機に、アジャリンコは「婚活する!」と、宣言することもありませんし、
カネゴンが「離婚します!」と宣言することもなく、今も幸せに暮らしています。
眼下に平地を見下ろしながら、皇子が得意のポーズをとりました。
ここの磐座のようなところは、波動が良好です。
ですが―――
特別に高波動ではありません。
こうして、やや期待外れの感を持って、山を下りました。
そして―――
翌日に登る「日室が嶽」にアプロ―チする場所の下見に来ました。
ここは廃寺です。
鳥居だけが残っています。
明日は、ここから登り始める予定です。
途はありません。
禁足の地に踏み込むことへの、小さな興奮を覚えました。
つづく
2020年1月18日記