《 天狗界、仙界、真言密教界を考証する 6 》
天狗小僧寅吉 その3
寅吉の噂を聞いた山崎美成(よしなり)が興味を持って、「わしのところに来い!」となって、その家に居候することになりましたが、美成は仏教を好み信じています。
その友人に、萩野のという仏教学者がいました。
寅吉が、仏の道や印相のことなどを話すと、
「これほど仏法を知っているのに、還俗するのはもったいない。わしが世話をするから、僧になりまさい」と勧められましたが、
過去生の因縁があって、仏道を好きになれず、すべて断っていました。
そんなときに、師匠の使いがやってきて、
「近いうちに、おまえの頼りになる人が現れる。だからそう思い煩うな」と、師匠の伝言を残して去りました。
そのとき、師匠の伝言には、
「例年通り、寒の入りとともに、行をおこなうので、それまでに山に登れ。
ただ、師匠が讃岐の国の山回りの番にあたれば、寒行は中止となるので、また里に帰ってもよい」
ということでした。
このことは、「天狗界」「仙界」には、讃岐の国(香川県)で重要な儀式があって、この国に住む俗界から離れた人々は、順番で何かを行うことになっていることを示しています。
平田篤胤(あつたね)が、寅吉と巡り合う前に、このようなことがあったようです。
その後、紆余曲折があってが、ようやく山崎美成(よしなり)が寅吉を連れて篤胤(あつたね)の元にやってきました。
そして―――師匠の言葉通り、寅吉は平田篤胤(あつたね)に会うために、山崎美成(よしなり)と共にやってきたのです。
篤胤(あつたね)は、山崎美成(よしなり)が寅吉に僧になることを勧めていたのを諫めて、
「寅吉に僧になれなどと勧めるな。これまで学び求めてきた道を、遂げさせてやりなさい」
というのに感動して、直ぐにでも篤胤(あつたね)の元に行きたかったのです。
この日、寅吉に、篤胤(あつたね)は多方面にわたって、あれこれと訊ねました。
そのどれもが、驚くものばかりであったといいます。
「あちらの世界にも鉄砲はあるのか?」
「鉄砲はやはり鉄砲で、こちらの世界にある鉄砲と同じです。
ただ、こちらのものと外側の飾り模様が少し違い、大きいもの、小さいものがあります。
また、風を込めて撃つ鉄砲もあります」
篤胤(あつたね)は、最近になって、風砲(空気銃)に驚かされたばかりであったので、寅吉に風砲のことを訊ねた最初でありました。
このとき美濃紙に、寅吉になんでもいいからと書かせてみると、寅吉の筆使いは並のものではなく、驚かされたといいます。
篤胤(あつたね)は寅吉を引き留めますが、山崎美成(よしなり)が寅吉を連れて帰ってしまいます。
何とか山崎美成(よしなり)から、寅吉を預かりたのですが、善い反応はありません。
ある日、使えの者をよこして、再度頼みますが、その母親が対応して、「出かけています」といいます。
「寅吉に竹笛を用意するから・・・」と伝えていると、それを聞いた寅吉が走り出てきます。
寅吉は、篤胤(あつたね)の家にやってくると、お辞儀もせずに、神前の石笛を吹き始め、一度吹き始めると止める気配もなく、人の言葉も耳に入らない様子であったといいます。
篤胤(あつたね)の隣の家では、「はご猟」をしていました。
高い木の枝に鳥もちを塗り、囮を使って鳥を捕っていました。
その日、ちょうど鵯(ひよどり)が鳥もちにかかりました。
それを見た寅吉は、「あの鳥を逃がしましょう。茶碗に水をいれたのを下さい」
篤胤(あつたね)の書斎から、鳥もちも仕掛けまでは、50M以上あります。
寅吉は立ち上がって、木刀を振る真似をして、何やら唱えながら、茶碗の水をはじき出しては、吹き飛ばす身振りをします。
鳥もちはたっぷりと塗られていて、鵯は木にピッタリとついて、身動きひとつしませんでした。
いかに神童であろうと、この距離を超えて、呪言を放てるとは思えませんでした。
篤胤(あつたね)など見ていた門人も無理であろうと思っていると、羽が離れ、胴体も離れて落ちました。
鳥もちは、その木のあらゆるところに塗られていて、途中で落ちて、またひっかかりました。
寅吉はさらに、呪言を続けると、鳥は地面に落ちて飛び去りました。
篤胤(あつたね)も門人もあっけにとられますが、寅吉は何事もないようでした。
寅吉はすぐに、「竹笛を買いに行きましょう」といいます。
篤胤(あつたね)は、
「竹笛はいつでも買える。その前に、風神の御弊(ごへい)を切ってくれないか。
私は常々風神を信仰し、その霊験を得たことが幾度もある。
どうか私のために風神の御弊(ごへい)をきってくれないか」
しかし、寅吉は「明日にしましょう」といいます。
「私が必ず竹笛は買うから、今きってくれ」と頼んでも聞き入れません。
篤胤(あつたね)は、なお執拗に頼むと、
「風神の御幣を切ることは、安易にやってはならない大切な秘伝です。
御幣を切れば、それだけで、東の方に雲が沸き起こり、その雲が西に動くと、風が吹き始めて、ついには雨が降ります。
だから竹笛を買いに行けません。明日にしてください」
寅吉はこのように言いました。
「そのような霊験があるからこそ、頼んでいる。必ず私が買いに行く」
こうしてよいやく寅吉を納得させて、風神の御幣を切らせて、神棚に納めたところ、雲一つなく晴れ上がっていた東の空の彼方に、寅吉がいうように本当に雲が沸き起こり、西へと動き始めたのです。早くも風が吹き始めました。
「だから言ったんだ。早く切った御幣を出してください」
寅吉が騒ぎました。
篤胤(あつたね)は一度は断りますが、折れて神棚から納めた御幣を取り出して、寅吉に手渡しました。
寅吉は御幣を手にして、何やら祈念して、また神棚に納めさせました。
寅吉は言います。
「夕暮れまで、御幣に宿した神の力を封じ奉りました。これで夕暮れまでは、雨風にはならないはずです。
しかし、夕暮れになると雨風が起きるでしょう」
寅吉は、世間一般の常識に疎い10代の子供ですが、「天狗界」「仙界」のあちらの世界での学びは、凄いものでした。
門人が、寅吉に「星とは一体どういうものなのか?」と質問すると、
「星の〇〇を通ったこと、月には穴がある(クレーターか)等々」の話にもなりました。
唐土に行って様々なモノを見てきたということや、天体すら見たというのは、もはや「幽体離脱」して、多くの見聞を広めてきたのかもしれません。
寅吉に、「文字を書いてくれ」と頼むと、こちらの世では類を見ない種類の字を、数多く書いて見せました。
世間一般で使われている字も多く書きましたが、その中には「神野心鬼」「神風野福」「鬼野心神」などの語もありました。
篤胤(あつたね)は、この語をみて、あちらの世界の熟語だろうと思いました。
私も、この字をチェックしました。
3次元の現界では、何も反応しませんが、高次元にセットしますと、ガラリとその様相が変わりました。
「神野心鬼」を7次元にセットしますと、「腎臓疾患」に効験がありそうです。
「鬼野心神」を8次元にセットしますと、尿漏れなどの「泌尿器系疾患」に効験がありそうです。
「神風野福」を9次元にセットしますと、「糖尿病」に効験がありそうです。
この熟語は、私の中では驚くべき効験を示しました。
糖尿病で有名だった生前の夏目漱石を、現界にセットしました。
膵臓に過度なストレスがあります。
が、しかし、「神風野福」(9次元)を膵臓に当てますと、一瞬でその症状が消滅しました。驚きました。
さらに、糖尿病の幸田露伴やトーマス・エジソンにも、同様な反応が示されました。
「天狗界」「仙界」あるいは「神界」なのかは定かでありませんが、これには驚かされました。
このブログを書いている現在、私は「脳若返りCD」を製作して、検証中でした。
CDに様々なエナジーを注入して、1年間有効なものとして、一般に販売する前に、私の講座に参加している方々に試していました。
CDから流れる音律のエナジーによって、通常の「水道水」が「高波動水」に変化するのは、一晩中聴かせている必要がありました。
しかし、この高次元にセットした熟語を封印したCDを聴かせると、数分から数十分で「高波動水」に変化しました。
実際には、中に符印されている数百万体もの高波動エナジー体が反応するには、3-4時間はかかるようです。
これは「若返り神気」と同じレベルです。
ただの「水」が、超高波動の「波動水」に生き返ります。
このとき世間を騒がせていたコロナ・ウイルスも秒殺でした。
イメージで、コロナ・ウイルスに感染している患者に、このCDを聴かせていると、たちまち元気を回復して、コロナ・ウイルスは消滅します。
このときは、その熟語の項目を再読して、反応しそうなものを9次元にセットして、「ウイルス消滅」の反応を得ていましたので、私の講座で試しました。
「鬼風心神(きふうしんしん)」9次元
一瞬で、反応しました(これは、「緊急メッセージ」(2020年3月1日)として、ブログで呼びかけました)。
そこで、これは我々の天から与えられた使命である―――として、少なくとも自宅の周辺や、公共施設などに、この波動を注入して対処のお手伝いをしよう、ということにしました。
2020年2月29日安倍首相は、コロナ・ウイルスの拡大感染を恐れて、人が多く集まるところは避けるなどの、緊急メッセージを国民に呼びかけました。
こうなると、あちらの世界で使われる「熟語」をセットするだけで、今生では簡単に治せない病を、簡単に治すことができるかもしれません。
高次元に反応する「文字」「語」「記号」などは、いくつか知られています。
もう一度、これらの「文字」を再認識する必要があるかもしれません。
10次元に反応する熟語は、それを身体に注入するだけで、一瞬で身体が整ってしまいます。
この効力を実感するには、「若返り神液」をスプレーしてもいいのですが、CDで絶えず聞き流しているのがいいようです。
そのCDからの周波数、振動波が良好なバイブレーションを引き起こして、絶えず身体が高波動に包み込まれていくからです。
さて―――
寅吉は、いろいろな文字を書きましたが、その字も詠み方は知らないということでした。
それは、
「あちらの世界で字を習うときは、まずありとあらゆる文字を、異体字まで含めてすべて習わせます。
そして、文字を使うべき時がきたら、一度に読みを教えて覚えさせる」
ということでした。
寅吉が書いた文字は、世にいう上代文字で、篤胤(あつたね)も読むことのできる文字もあったようです。
あちらの世界の文字が、上代文字に似ているのは、
それは、空海が「死解仙(しかせん)」(神仙の死を、戸解(しか)といって、仙術を心得た者が、身体を残して魂魄(こんぱく)だけ抜け去る道家の術が戸解)となって、今でもその世界にいるといわれているから、その説があります。
だが寅吉は、次のように述べています。
「当然、あちらの世界には、上代の文字が伝わっていますが、師匠の言われるには、空海は世間では書の名人と言われていますが、それでもまだ、上代の書の神髄を会得したわけではない、ということでした」
カタカムナ文献をはいじめ、『ホツマツタエ』に使われたヲシテ文字、『上記(うえつふみ)』に使われた豊国文字、対馬に伝わる対馬文字など、上代文字(神代文字)には、いくつかのもがあります。
なかでも「カタカムナ」や「ヲシテ文字」には、その一字一字に意味があって、強いエナジーがあることが知られています。
寅吉については、見解の高さに皆驚かされました。
あるとき、物知りの友人が来て、寅吉に則天武后の帖本を見せて(実物を所有する日本有数の御仁です)、「この字をどう思うか?」と訊ねました。
寅吉はこれを見ると、「位の高い女性の手になる書ですね」初めの一枚を見て、まず答えます。
驚いて、「では、何歳のときの書か?」と問うと、
「70才前後のときの書であろうかと思います。
そういってざっと見終わると、「どこかに男性が書いた字が混じっていました」といいます。
この帖本は、則天武后の鳥虫飛白体の書で、唐の王:太宗の死後、彼女が国号を「周」に変えた時のもので、中国の慣例でそのように作るところがあって、まさしく寅吉が指摘した個所は、臣下の男性が書いた行なのでした。
つづく
2020年4月6日記