≪ 肩の痛みと原因 その1 ≫
11-7-14
私は 週の半分は「セラピスト」として働いているので、常に
○ 何が 身体を歪めている原因なのか
ということを、追及しています。
身体をゆがめる何らかの原因があるから―――結果として、身体がストレスを受けて、それによって身体が歪んでしまう―――ということになるわけです。
身体が歪むことによって、様々な「症状」が出現しますが、からだに顕れている症状そのものからは、即 原因には辿りつかないものです。
「 肩が痛くて、腕が上がりません・・・」
という四十肩や五十肩などの症状があると―――
「肩の滑液包炎」「上腕二頭筋長頭腱炎」などを指摘されて、
● オーバーユース: 使い過ぎによる症候群として ひとまとめにされる
あるいは
「肩のインナーマスル(棘上筋や棘下筋など)が 弱化しています」
「加齢による筋肉の衰えが原因ですから、このようなエクササイズが必要です」(チューブ運動などを薦められる)
といったことを アドバイスされることが 多いと思われます。
ほとんどの方は、これで納得するのでしょうが、釈然としないはずです。
肩の問題―――とくにインナーマスル(外旋筋: 棘上筋や棘下筋など)にストレスがかかっていると、正常な状態に戻るのに
○ 早くて3カ月、通常は6カ月、1年以上もかかる
というケースが圧倒的に多いように 思われるからです。
原因が解かっているのであれば―――
○ 適正な対処をすれば 症状はすみやかに消失する
はずですが、実際には そうではないようです。
中高年者対象の講習会などでは、数年間にわたって肩痛で悩まされている方が、想像を越えて多いことに驚かされるものです。
なぜでしょうか?
医療機関や 一般的な治療院などを、次から次へと 渡りあるいて――
「まったく改善されなかった・・・」と語り、 私が 過去のいきさつを尋ねているときに、
「どうせここでもダメなんだろう・・・」と言わんばかりの態度を示した方がおりました。
私が、肩の痛みの原因として指摘したところは、その方の想像を超えていたらしく、態度が急変したことを覚えております。
また、
「野球肩」と診断されて、一向に回復しないことから 私のコンディショニング・セラピーを受けにきた野球選手がおりました。
「原因は、足の趾(ゆび)にかかるストレスです」
「運動シューズかスパイクを替えましたか?」
「そうですか・・・そのスパイクが、足趾(ゆび)にストレスをかけたようです。 それが、肩にストレスをかけています・・・・」
一連のやり取りの後、実際に足趾(ゆび)を正常化すると―――肩の抑制弱化していたインナーマスルが、すべて正常化したことに、この選手は驚いていました。
頭に入れておいた方がよいことは
● 肩の機能障害は―――肩にストレスを及ぼす他の部位からの影響が 原因となっていることが 多い
ということです。
● 肩の機能障害部は、例外なく「肩甲骨が変位」しています。
● 肩甲骨の変位があるということは、肩関節(4か所ある)に関わる筋群のアンバランスがあるということを示しています。
● そのアンバランスな状態で肩を動かすと 正常な関節の運動が行えないので、ストレスが特定部位にかかります。
● このストレスを、肩の痛みとして認識しますが、「肩甲骨の変位」は、体軸の歪みによって誘発されますので、「肩甲骨の変位」を引き起こした誘発原因は、通常は「他の部位」「他の問題」に見出されます。
したがって、
○ 肩の痛みの原因を 肩そのものに求めても、その痛みが他の部位から誘発された痛みであれば―――肩の痛みは解決されないことになります。
それ故
○ 肩の痛みを引き起こしている『本当の原因』に対処しなくてはならない
と いうことになるのですが―――前述したように、
多くの方は 肩の痛みは「慢性的になっている」「長期間に渡って 肩の不調が続いている」―――といった状況に陥っているのです。
私のドラスティックセラピストとしての経験から 「肩の問題」について 記していきたいと思います。